前回は「ロングとショートの楽さの違い」についてお話ししましたが、今回はさらに一歩深掘りして、「季節に合わせたカットとケア」についてお伝えします。
皆さんは、一年中ずっと同じ重さや長さでカットしていませんか?
実は、季節の気候やファッションに合わせて髪の「量」や「長さ」を変えることで、日々の手入れが格段に楽になり、髪や頭皮の健康も保ちやすくなります。
僕が自信を持ってお勧めする黄金ルールは、『夏は軽く・長く』『冬は重く・短く』です!
1. 夏のカット:なぜ「軽く・長く」が良いのか?
夏の髪の二大敵は「暑さ」と「汗・皮脂」です。
① 頭皮までしっかり届く!シャンプーと頭皮ケアの効率UP
夏は頭皮に汗や皮脂が大量に溜まります。髪の量が多いままだと、シャンプーやお湯が頭皮まで届きにくく、洗い残しの原因になってしまいます。毛量を適切に減らして「軽さ」を作ることで、指やお湯がしっかりと頭皮に届き、汗やニオイの元をサッパリ洗い流すことができます。
② 乾かす時間を大幅短縮&熱中症対策
暑い夏のドライヤーは苦行ですよね。量を減らしておけば乾くのが格段に早くなります。また、長さ(ロング)を残しておけば、日中の暑い時間帯や汗をかいた時にサッと結ぶことができるため、首元に熱がこもらず熱中症対策にも効果的です。

2. 冬へのシフト:なぜ「重く・短く」が良いのか?
秋口から冬に向けては、夏とは逆のシフトチェンジがおすすめです。秋ごろに少し長さを短くし、冬に向けて厚み(重さ)を残していくスタイルです。
① 乾燥・静電気・パサつき対策
冬は空気に加えてエアコンによる乾燥が深刻になります。夏のように髪の量を減らしすぎていると、乾燥や静電気によって毛先がパサつき、広がって収まりが悪くなってしまいます。適度な「重さ(厚み)」を残すことで、髪のまとまりが良くなり、ツヤ感をキープしやすくなります。
② 冬ファッションとの相性(スタイルアップ)
冬はコートや厚手のニット、マフラーなど、首元や上半身にボリュームが出る洋服が増えます。そこで髪を少し短め(ショート〜ボブなど)に設定し、すっきりまとめることで、全身のプロポーションが良く見え、格段にスタイルアップします!

美容師として伝えたい「昨今の重め流行」の裏側
最近のヘアスタイルのトレンドは「あまり量を減らさない、オールシーズン重めのスタイル」が主流です。
ですが、正直にお伝えすると……これは美容師側の都合やエゴからきている流行という側面もあります。削ぎ(すきバサミ)を多用しない重めカットは、ラインが出やすく収まりが良いため、カットの再現性が高く提案しやすいからです。
しかし、お客様の快適な日常生活や頭皮環境を考えると、一年中ずっと重たいスタイルを維持するのは僕はお勧めしません。
季節ごとの汗の量、乾燥度合い、そして着る服のボリューム感に合わせてカットを微調整することこそが、本当に快適で綺麗な髪を保つ秘訣です。

美容室でのオーダーのポイント
次回美容室に行く際は、ぜひこんな風に相談してみてください。
- 初夏〜夏:「汗をかいても頭皮までしっかり洗えるように、ベースの長さを残しつつ内側の量をすっきり減らしてください」
- 秋〜冬:「冬服で首元がもたつかないよう少し短くして、乾燥でパサつかないように重さを残したカットにしてください」
季節に合わせた髪の「着替え」で、年中快適なヘアスタイルを楽しみましょう!ご相談はお気軽にどうぞ。
